#1
方向音痴なる人がいる。こういう人が車を運転すると大変で、目的地からどんどん離れて我が道を邁進したり、自ら小ループを形成して同じ所をぐーるぐるしたり。個人的には、前者を飛んで飛んでパターン、後者を回って回ってパターンと名付けている。しかし、これらとは別の、方向音痴というよりか地理音痴という人間に出くわすと、驚きもひとしおである。
実は、ここのWebスペースに下宿している海星という人物がその地理音痴である。地理に関するこやつの言動には回りの雰囲気を絶対零度に引き込む特殊能力がある。いいオプションなのであやかりたい…ではなくて、身内以外の人間にこの事がバレてはイケないと、こっちがはらはらするのである。(こらこら)
現に、2月に自主制作ビデオの上映会に来てもらった時も、
という詔(みことのり)が(爆)。私は、こんな事をギャグで言う人間ではないと知っている。だから、地図ハンカチ(笑)まで用意して説明する事態に陥った。それでも「東京に向かう時に売っていたお茶って狭山茶とちゃうんか〜」と、ここに至ってもまだ不服そうである。繰り返すが、これは演習ギャグではない。読者諸兄には、まずその点をお含みおき頂きたい。
#2
さて、ゴールデンウイークに大阪在住の彼の所に遊びに行ってきた。縁あって彼の同僚と晩御飯を共にする事となったが、その場でも地理音痴ぶりを同僚から暴露されていたのである。
「じゃぁ、言うてみ」「高知やろ…愛媛やろ…うーんうーん」…本物である。関西に住んでいる人間が首都圏の位置関係が解らないというのは、よくある話。しかし、大阪地域の天気予報をちゃんと見ていれば、少なくとも徳島と香川は真っ先にわかる筈である。この二県が出てこないというのは…どうもいい形容詞が見当たらない。
「そんなん知らんでも生きてこれたやん」…開き直りは良くない。人の上に立つ立場ってのを自覚してもらいたい、と部外者の私が心配していたりする。
#3
晩御飯を終えて、海星邸に到着。そこで謎の提案を受ける事になる。
「それはエエけど、どこ行くねん」「琵琶湖一周か四国に行って鯖の姿寿司を食うってはどないだ」…なかなか暴れた提案ではある。それをスンナリ受け入れる方に問題が無いかと言えば、それは嘘になるのだが。
「じゃあ、因縁の四国に行くか」という事で、四国行きが決定。一応、鞄を持って車に乗り込むのであった。「鯖の姿寿司ってどこにあるんやろ」…後先考えて行動しなさい(汗)。
#4
22:00、阪神高速で神戸線に入り、明石海峡大橋を渡り淡路島へ。大橋のサービスエリアでお互いカツカレー強制摂取。のっけから暴れとる。
運転を交代しつつ、鳴門まで到着。高速を降りてガイドブックを査収すべくコンビニを探す。よし、これからの身の振り方を決定しようではないか。
この場は、旅ヤングの私が主導権を握るのであった。「ストップ!」…ちょっと待て、本気かコラ!
佐田岬、それはほとんど九州の手前。端っこ、それは男のロマン。ともあれ、決まったからには従うのが旅ヤングの掟。「朝までに着くかなぁ」とにかくGo!Westなワケで、早速発進。徳島道から松山道へ、夜中の1車線対向は恐いなぁ。120km/hぐらいしかよー出さん(もしもし?)。
何といっても前日の荒行が祟り、途中で急激に電圧が低下してしまい、無念の遮断。目が覚めたら、岬に向かう道を走っているようだったが、記憶は定かではない。
#4
佐田岬で朝を迎えたようであるが、私はひたすら充電。しばし風景を眺めた後、とりあえず朝食を何とかしないといけないので、港の方に下りる。そこでじゃこの天ぷらを食す。まあ、ごぼ天の親戚みたいなものか。
燃料補給…1L=99.7円に惨敗。タンカーやっ、タンカー持ってこい!
ここまで来たら、四国唯一の原発である伊方原発を見ない手はない。じゃこ天をほおばりながら、伊方町の「原子力広報センター」に行ってみた。少なくともゴールデンウイークに向いている観光地ではないだろう。駐車場に掲げられている看板に、
などとインパクトのある文句が書かれていれば、いやがおうにも期待が高まる。幸いにも5月1日は平日なので、町民会館内の資料館が開いていた。今日の来場者2名…。エエ感じや。
予想通り、原発賛美な内容の展示だったが、一つ他の原発と事情が違うのは、一号炉建設にあたっては
空港でもそうだけど、このテの事で最後まで抵抗するのが地主というイメージがあったから、これはびっくり。2、3号炉にしても、反対運動が大きくなかった所をみると、やはり落ちる金が魅力なのだろう。
原子力に限らず、発電所が建設された地町村には、俗に言う電源三法によってお金が落ちたり地元雇用が確保されるのである。これは魅力だ。
電源開発促進税法:
発電所周辺地域の整備を含めて、電源開発を促進するための事業に必要な財源の徴収について定めている。電力会社は販売電力量1000kWhにつき445円の割合で課税される。
電源開発促進対策特別会計法:
電源開発促進税法を財源とする経理を明確化するために設けられた。発電所を建設する市町村の整備や、発電所の安全対策に交付金が支出される。
発電用施設周辺地域整備法:
発電所の建設を円滑にするため、電源立地となった市町村は交付金が受けられる。交付金が受けられるまでの手続きとして公共用施設の整備計画、交付金の限度額、隣接市町村に対する交付金についても定めている。
次に、愛媛県伊方町の昭和49年度〜平成7年度までに「公共用施設の整備」としての事業費と交付金を示す。
平成6年度と7年度なんて町民グランドしか作っていないのである(笑)。どうみてもお金が余っているとしか思えない。
こういうデータを見ると、原発に反対する人は、原発のある自治体に対して「魂を売った町」とか「交付金は麻薬と同じ」と揶揄する事があるが、私はそうは思わない。伊方町に関しては、資料を満額で信じる事はないにしろうまく折り合いをつけている町だと思うのだ。小冊子の中で町長自ら「電源三法による財政的メリット…」ときちんと公言し、町としてのポリシーを強く押し出しているのである。電気のふるさとここにあり、だ。どことは言わないが住民の顔色をうかがい、票読みをして、どっちつかずの姿勢を取る長(おさ)の方こそ信用できないのではないか。
#5
町を外れるといきなり道が細くなるのはどういう事か(笑)。これからお風呂に入るべく、高知に抜ける国道197号をひたすら走る。相変わらずな行動理念や。ほどなくさがのという温泉風呂屋に到着。680円+タオル代200円を払って入浴。風呂あがりにラムネ+ソフトクリームなど嗜みながら、身の振り方(こら)を考える。
結局、このまま197号線をヒタ走る事に決定。須崎市の方に出て浦の内湾を望む海上レストラン「竜宮」に向かった。途中、山の中のかなりの部分で携帯電話のエリア外だったのだが、
四国の皆さん、ごめんなさい…。
海上レストランに着いてみれば、予想通りイカダが浮いている雰囲気。17:00ぐらいなので、ちょっと早めの夕食。この店オススメの貝の盛り合わせ(3400円)を2人前頼んでみる。しかる後、舟盛りになった生きた貝(当然)の大軍。
しかし、取り返しはつかない(笑)。これらの貝を焼き肉屋よろしく、目の前のガスコンロで網焼きにする。断言しよう、向かない人は事前申告すべきだ。舟の上でモゴモゴ動いているヤツをひっぺがして焼く事に対して良心の呵責を感じるヤツに、この料理は向かない。
貝を目の前にした二人は、少なくとも食への欲求が強い人間なので、うねうねしようが潮を吹こうが、サクサクと網の上に乗せるのであった。海星の方が若干躊躇していたのを貝もわかっていたのか、焼け際(死に際ともいう)に汁をハジケさせて海星の服とズボンに幾多の恨みのシミを作っていた。結局、とてもおいしく頂いた。げふー。
#6
さーて、帰り支度。高知道から高松道へ。帰りは瀬戸大橋を利用しようという魂胆である。もうすっかり夜だ。都合四国四県を走破し、瀬戸大橋のサービスエリアで休憩。
海星はお怒りである。道路公団は今すぐ四国のSAに「じゃがべぇ」を導入しないと、こやつは一生、四国四県を覚えないかもしれない。
そりゃそうだ。山陽道の倉敷が近いんやから、神戸まで遠い。
「黙れ。帰るぞ(笑)」運転を交代する私。カーナビでは海星邸到着予想0:30か…。今日中に着けるか頑張ってみようか。岡山から30分短縮はキツイかなぁ、とか思いつつ着々と到着予想時間が早くなっている。くけけけけ…。(この辺から、私の中に棲んでいる小人さんが運転している)(謎)
結局、交代なしで海星邸に到着。時計は23:53。およそ40分短縮。海星が尊法運転をしていた事もあるが…。気にしない気にしない。走行計を見ると、出発から1018km経過していた。26時間で1018kmだから…
あのー、寝てたり、原子力広報センターに行ったり、温泉に入ったり、貝食べたり、瀬戸大橋に30分以上滞在してたりしてたんやけど…。こうなったら、次は平均時速40km越えを目指すか?広島のゴッドバーガーと岡山の巨大古本屋で(爆)。
#7
とうとう食べられなかった鯖の姿寿司は、大阪でも食べられるらしいぞ、てなワケで下記URL参照な。